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「複数形・三単現 Sの読み方と綴り」発音観点が覚えやすい(後編)

また前編では「複数形 -s・三単現の -s」の読み方についてまとめました。今回は、綴り(スペリング)についてです。

複数形・三単現は「-s」をつける、のが基本ですが、「-es」がつく場合があります。

「-es」がつく場合の基本

 

「子音字+ y」で終わる語は、y を i に変えて -es をつける

 

(例)study → studies     body → bodies 

※ 但し、「母音字+y」の場合は、 -sをつける

(例)play → plays     key → keys 

 

 -s,  -sh,  -ch,  -x,   -o で終わる語は、-es をつける

 

とまとめられています。

とりあえず基礎だけでいいという方は、この基本的な決まりを参照に、あとはオンライン辞書や、ソフトについている”スペルチェック”などを活用されてライティングするのもひとつ。

 

また、なぜそうなるんだろう?という視点から考えてみたい方へ、以下続きます。

 

-s, -sh, -ch, -x, で終わる語に  -es がつく理由

上記のルールを取り上げたいと思います。さて、なんだか覚えにくいですよねえ。しかも、掘り下げるといろいろと上記に当てはまらない場合もありちょっとややこしいんです。

 

今回もまた、 発音視点で、考えます。前編で解説した「読み」のルールと考え方がリンクします。

[s][z] [S][J] [tS][dJ]で終わる単語につく、複数形-s、三単現-s  は、[iz]と発音する

 

でしたね。[iz]と発音するので、綴りも「es」と表記にするわけです。

(例)glasses [-siz],  washes [-Siz]

 

読みと綴りのこれらのルール、なんだか似てますよね。

まあいわば発音観点で書いているか、綴りの観点で書いているか、なのでどことなく共通しているはずなんです。

[s][z] [S][J] [tS][dJ]で終わる単語につく、複数形-s、三単現-s  は、[iz]と発音する

 

s,  –sh,  –ch,  -x,  で終わる語は、-es をつける

 

 

例外は

-s,  -sh,  -ch,  -x, で終わる語は、-es をつける

 

と説明されるのは、

それらの綴りの発音が、-s[s], -sh[S], -ch[tS], -x[ks], であるという前提

です。これはフォニックスのルールです。

 

-s,  -sh,  -ch,  -x,  の綴りであっても、上記の発音でない例外の時、「es」ではなく「s」だけがつく場合があるのです。

(例)monarch(君主)[manCk] →(複)monarchs

 

この単語は、-ch を [k] と発音しますから、そのまま無声音の [s] をつけて発音は [-ks]、綴りも「-chs」 

他には、epoch,  stomach  など。

やはりここでも、発音がその理由というわけです。

 

[iz]と発音するのに、「es」をつけない場合 

さて、上述のルール

[s][z] [S][J] [tS][dJ]で終わる単語につく、複数形-s、三単現-s  は、[iz]と発音する

 

をみて、[z] [J] [dJ] はどうなるんだろう?・・と思った方は鋭いと思います。

 

[z]の発音で終わり、かつ綴りも「z」で終わる単語はかなり少なくて、かつ一般的な語が少ないので、-esをつける(綴り観点の)ルールに意図的に入れられていない理由と考えられます。

また、[z]の音で終わる語尾の綴りは、

-ze や -se  が多いです。

[J][dJ]という発音で終わる単語の綴りは、たいてい、

-ge、 -dge 

となります。見ての通り綴りに「e」が入っていますから、複数形や三単現で、es をつけてしまうと、「ees」と、e が連続してしまう・・、というわけで、意図的に、

文法解説の「 -s, -sh, -ch, -x,   -o で終わる語は  -esをつける」から外されているのではないでしょうか。

 

ということは、[s] [S] [tS]という発音でも、語尾が e の単語だと、「s」をつけるだけになります。

(例)bases[-siz]、roses[-ziz]

 

結局、「発音」事情と「綴り字」事情の両方がからんでくるってことですね。

なのでややこしくなってくるんですが、発音も含めて文法を考えた方が良さそうだ、と感じていただけたら、と。

 

丸暗記ではなく理由を考えてみる

このように、物事の理由とか理屈を考えてみることは、視点が広がるし、実際に何かを覚えないといけない時など、いろんな見方や考え方ができれば役立つかも知れません。

 

 

さて、残るは、

-s,  -sh,  -ch,  -x,   -o で終わる語は、-es をつける

 

のうち、「-o で終わる語」ですが、これがややこしいというか、今までの考え方では説明がつかないので、他と分けた記事にします。

 

「複数形・三単現のSのまとめ」発音観点だと覚えやすい(前編)

「複数形・三単現のSのまとめ」発音観点だと覚えやすい(番外編)

 

 

     

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