「発音のことを気にしていたら話せない」
「カタカナでもまずはどんどん話すこと」
英会話において、このような考え方もあるようです。確かに一理あるかも知れませんが、
発音に関しては、どうもゼロかヒャクか、という極端な言い分が多いように思います。
ヒャクの方は、○○日間でネイティブ発音になる、 などですね。
ネイティブのような発音を目指すとなるとそれ相応の時間もかかりますし、英語初心者にとっては負担になるでしょうから、最初からそこまですることはないですが、
カタカナ発音でもいいじゃん、と腹をくくる(?)前に、ご自身でも発音矯正でき、かつ通じやすくなる練習項目を紹介したいと思います。
英語をされる方は、文法や語彙の基礎を学んでいくと同様に、発音だけをおきざりにせず、ぜひその項目だけでも取り組みましょう。
子音を学ぶ
何といってもまず子音(しいん)です。
カタカナとなった英語は、子音の音が変わり、しかも英語の別の子音に聞こえるように変換されているものが多いのです。
また、ある二つの単語が、カタカナでは同じ発音になっている場合もあります。
ということは当然英語ネイティブにとってカタカナ英語で話されると、理解できなかったり誤解したり、するわけです。
子音ができると効果が大きい理由
理由は2つあります。
世界中で話されている英語なので、アメリカ発音だけが英語ではない、という意見があり、私もそうだと思います。
発音比較すると違いは結構ありますが、国別での発音の大きな違いのひとつは、母音です。
ですが、子音は英語圏では同じです。
とすると、子音が発音できれば、その子音はアメリカ人もイギリス人にもオーストラリア人にも通じるわけです。誤解されやすいカタカナ英語から一気に世界が広がるというわけです。
そしてもう1つは、子音の方が日本人にとって練習しやすく早くできるようになります。
よく、vとb や rとl や sとshの違いが難しい、などとも言われますが、それは練習の機会がなく、そういう刷り込みがあるから、だと私は実際に指導してきて思います。
子音は、日本語にない音が多いので、口の動きが慣れていないため、最初は、あわわ・・と思うように動かない、口の動きがスムーズではない、もたつく場合は確かによくあります。
ですが、日本語ではしない口の動きをし、かつ日本語の音との「違い」が「はっきり」しているため、やれば理解しやすいのです。
要はやらない、慣れていないから難しく思うだけで、練習さえすれば、そんなに時間がかからずに必ずできるようになります。
となると、子音を学ばないで、カタカナでいいやと楽な方に流れてしまうのはとてももったいないことだと思いませんか。
(※分かりにくいのはむしろ母音で、日本語と似ている音も多く、似ている音を本当にきっちりその違いを出すことは、意外に難しいものです。)
子音の中で特に大事な10個の音
子音の数は全部で24個あるので、多いなーと感じる方もなかにはいるかも知れません。そういう方や、まずはほんとに基礎部分だけでいい、という方は、最重要子音だけを取り組めばいいと思います。
子音の中でもカタカナ英語の影響から特に誤解を生みやすいものと、
また日本人には発音が難しくなく誤解されることも少ない子音があるからです。
ですから、英語学習者がぜひ練習してほしい、まずはこれだけは身につけてほしいと思う子音を厳選しました。
超必須子音 10個です。(記号表は当教室オリジナルのものです)
たった10個ですし、指導の中で必ずみなさんできるようになっています。そして、独学でも練習すればできるようになりますよ。
子音以外で、通じやすくなる要素は2つ
これは、アクセントの位置と、音節の数です。
英語初級者の場合は短い単語を駆使することが多いので、なんとなく効果を感じないかも知れません。
なぜなら、短い単語は、例えば、have, go, make, down, with など、母音がひとつしかありません。母音がひとつしか入っていないということは、その母音にアクセントがあり、かつ音節は1つだからです。
でも2音節以上の単語になってくると、アクセントの位置、音節の数は大事で、それが合っていると相手にとっては一気に聞き取りやすくなります。
まとめ
― 超必須子音10個を身につけよう
― アクセントの位置に気を付けて発音
― 音節の数に合わせて発音することも大事
(例:ス・ト・リ・ー・トは5音節に対して、street は1音節)