音と文字の関係性を表わすものに、「発音記号」と「フォニックス」があります。
発音記号は、辞書で見たことがあると思いますので、説明するまでもないと思いますが、当教室でも国際音声記号(IPA)に基づいて、日本人に分かりやすく編集したり、オリジナルの並べ方に変えたりして指導に用いています。参照:PLSの発音記号一覧表ページへ
フォニックスとは
フォニックスとは、
「綴り字と発音との間にある規則性から、読み方(発音)を知る」
ものです。ネイティブの子供は、フォニックスで発音を学びます。
日本人が英語を学ぶにあたって、どちらが良いかは人それぞれだと思います。かなり小さいころから英語を学ぶなら、ネイティブと同様にフォニックスに親しむのもひとつの手です。
また、日本にはカタカナ表記やローマ字があるため、大きくなるにつれて、だんだんとフォニックスを覚えるのがややこしくなってくるのではないか、と思うので、大人になれば発音記号のほうがシンプルで分かりやすいと言えます。
フォニックスと発音記号のデメリット
それぞれのデメリットを簡単に挙げるなら、
— フォニックスは、ルールが多様でかつ例外が多すぎる
— 発音記号は、記号が書いていない場合、読み方が分からないことがある
でしょうか。
筆者の提案・まとめ
個人的にはやはり発音記号が英語学習者にとっては、シンプルで分かりやすいので推奨していますが、このデメリット部分を補うために、
発音記号が読めるようになった方には、補足でフォニックスの基本知識を伝えることもあります。
最終的に一番いいと思っているのは、まずは発音記号を学んでから、フォニックスの基本部分の知識をつける、
ことかなと。
発音記号を補う知識程度のフォニックスのルールでしたら、少なくて済みます。
まあ当然すべてを補うってことはできないので、残りは辞書へGO。
簡単に辞書で調べる良い時代ですからね。
例えば、
発音記号が読める方で、ある単語の母音が、ア系母音のどれかなのか分かるが、特定できない、という場合、フォニックスの基本の知識があると、そこそこ予測できます。
例:hungryの母音は[V] です。なぜなら、綴り字が u だから。
fast の母音は[A]です。なぜなら、綴り字が a だから。
※上記はいずれもフォニックスのルールの一部です。
というわけで、年齢や好みや考え方などから、それぞれに一番合う方法を選択してみてはいかがでしょうか。
発音記号も、ちょっと数が多いな・・と思う方は、もっと数を減らして、重要な所だけに絞ることを提案している方も多くいますし、必ずしも全部網羅しなくてもいいわけで、それはそれでひとつの方法だと思います。