前回に引き続き、元中学の英語教師から、「音読の重要性」についての話です。前回はこちら。
中学生で「真面目に英語を勉強しています。」という生徒さんは、
● 教科書の本文をノートに写して、日本語訳を書き込みました。
● 単語帳を作って、意味を覚えました。単語の綴りは何回も書いて覚えました。
● 問題集で問題を何問も解きました。穴埋め問題、語順整序、英作文、長文読解などの問題を解きました。
というような学習を本当に熱心にやっています。
学校の定期テストでもよい点がとれていると思います。でも音読に割く時間はあまりとれていないことが多いようです。
◆ 授業中も音読で大きな声を出すのが恥ずかしいという思春期独特の自意識が邪魔をする。
◆ 家でも音読の声を家族に聞かれたくない。
◆ テストでは高得点をとれているので、音読がそれほど必要だとは思わない。
でも、そこまでの学習をしながら音読をしないのは本当にもったいないことなのです。
中学校で学習する英語は、将来にわたる英語力の基礎中の基礎、土台に当たる部分です。
この土台をしっかり固めておくことで、高校での英語、さらに上級の英語の運用能力を支えることができます。
音読は英語学習の仕上げとして、学習した知識を体に染み込ませる作業です。
上に書いたような勉強をしているのなら、音読をしないのはとてももったいないことです。
例えば、中学一年でbe動詞の文の疑問文の作り方を学習して、
「えーっと、You are … だからyou と are を入れ替えて、・・・」でできる状態から、
「えーっと」や「だから」をなくして一気に
You are → Are you ができる回路を音読でつくりだすのです。
一つ一つの文法ルールを考えなくてもできる状態にするための練習が音読です。
目的は楽をするためです。
考えなくても答えが出てくるようになればすごく楽ですね。
土台となる中学英語は英語全体の中では範囲も狭く分量も限られているのですが、とても大切な英語の根幹をなす部分です。
中学校の英語を余裕でこなしている人でも高校英語で爆発的に学習量が増えると途端についていけなくなる人も出てきます。
中学英語をしっかりと体に染み込ませておけば、高校英語もその先も余裕を持って受け止めることができます。
音読はそのための学習の仕上げ作業と思って、取り組んでほしいと思います。
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