発音指導する際には、見本の音通りに発音できるか、「再現力」をまずみています。
同じ音を出すための基本の口の動かし方を説明したり、
似た音と比較して出してもらったり、
ごまかしがきかないくらい明瞭に発音してもらったり、
方法はいろいろあるのですが、とにかく早い段階で再現力をつけてもらいます。
次にみるのは、見本の音を聞かなくても発音できるようになっているか「自力での発音」です。
私たちインストラクターは主にその両方を大きなポイントとして、宿題内容の発音をチェックしています。
前者は割と早い段階で出せるようになりますが、「自力発音」が安定するには、どうしてもそれ相応の時間と反復練習が必要になってくるのです。
発音の独学が難しいのは、主にその最初の部分です。発音練習していても合っているのか分からないと感じる人が多いのです。
それを何度もフィードバックを受けて、音を聞いて、自分の発音に意識を向けてと、音を何度も浴びていく機会をもつことで、音に対して多くの人がだんだんと自己判断力がついていきます。
『今の自分の発音は間違えた』とか、
『この部分がどうしてもうまく発音できない』とか、
『この単語がスムーズに発音できない』とか。
ですから、発音練習に取り組む際には、独学でちょっとかじっただけでは、どうしても身につきにくい。
反対に言えば、独学では難しい部分を、発音の分かる人や、フィードバックをくれるネイティブの友人に頼って学べば、分からないまま進めるよりははるかに時間短縮になります。
人に判断してもらう機会と、それ以外の、とにかく自分で何度も何度も繰り返して発音して、口や体で覚えているくらい、日本語の音と英語の音が、頭の中で分かれてくるくらい、練習することは独学でも可能ですから、コツコツと続けていけばいいんです。
英語発音というと、すぐにネイティブみたいな発音とか、英語初心者の自分はまだまだ、と思われがちですが、
少しずつでも、英語の音を面白がるつもりで触れ、まずは間違えると誤解されてしまう重要な子音を発音練習して覚えることでも十分価値はあります。
焦る必要も、謙遜する必要もありません。 🙂